『「自営型」で働く時代』を読んで労働者視点でまとめる「自営型」

ビジネス

Audibleは便利ですね。

今はコンテンツが溢れる時代です。

そんな中で、読書の時間をとれる人は、一部の優秀な人だけでした。

それがAudibleの登場で一変。移動時間等にイヤホンを耳に着けるだけで読書ができてしまいます。

完全に読書のハードルが下がりました。

私も、ビジネス書を50冊ぐらい聴いて飽きてしまったので、最近は専らスピードラーニングを聴いていましたが、久しぶりにビジネス書を聴きました。

『「自営型」で働く時代 ― ジョブ型雇用はもう古い!』

こちらの書籍では、これからの働き方として、「自営型」が提唱されています。

簡単な感想としては、「自営型」は、ビジネスマンが人間らしく働くために、最終的に目指すべき形だと思いました。

本記事では、経営者視点ではなく、労働者視点での「自営型」についてまとめてみます。

従来の区分け

メンバーシップ型

いわゆる就社です。正社員です。先に人を採用して、人に職務を割り当てます。

職務が完了した場合は、別の職務が割り当てられます。

何年か後に、別部署に異動、新しい業務を経験し、守備の幅を広げます。

労働者のメリットとしては、解雇されにくいことでしょう。

デメリットは、一つのことをやり続けることが少ないため、専門性を身につけづらいことです。

ジョブ型

派遣社員です。職務に人を割り当てます。

基本的には、職務完了で解任ですし、そうでなくても3年で辞めなければならない法律です。

無期雇用派遣という形態もあり、3年以上続けられ、別の職務が割り当てられることもあります。

労働者のメリットは、専門性を身につけやすいことです。

デメリットは、職務の消滅で解雇されることです。

最近では、正社員でジョブ型というのもあり、その場合はデメリットがなくなりますが、事例は少ないと思います。

新しく提唱された自営型

自営型はこれからの時代に生き残るために推奨される働き方です。

自営型では、雇用形態は問いません。

そういう意味では、従来のメンバーシップ型、ジョブ型と単純に並べるものではないのでしょう。

人に職務を割り当てることもあれば、職務に人を割り当てることもあります。

最大の特徴は、自営業のように自律的に活動するという点です。

労働者のメリットは、高評価されやすい点と、転職市場に強くなる点です。

デメリットは、職務経験に裏付けられた自律性が必要という点です。

自律性とは

自律性とは何でしょうか。まずは言葉の意味です。

自律性

読み方:じりつせい

自律した性質のこと、それ自身だけで調整したコントロールしたりすることができるような性質傾向のこと。

https://www.weblio.jp/content/%E8%87%AA%E5%BE%8B%E6%80%A7#google_vignette

ビジネスにおける自律性とは、自分の仕事を自分でコントロールできる状態のことです。

もちろん、与えられた課題は確実にこなすことが前提です。

自ら課題を設定して関係各所の調整含め、対応します。

自律的に活動するには、ある程度の経験が必要で、新人や未経験者に、いきなり自営型は難しいです。

新人や未経験者はどうすれば良いか

新人や未経験者が参画するなら、メンバーシップ型の企業が良いと思います。

メンバーシップ型の雇用では、まともな新人教育が用意され、基礎を身につけやすいからです。

また、メンバーシップ型の企業には、必ず自律的に活動する先輩や上司がいますので、その人たちを可能な限り間近で見て、動き方を学ぶことが大事です。

つまり、メンバーシップ型の企業には、自律的に行動し「自営型」を実践されている方が既にいるということです。

ジョブ型は日本企業に馴染まない

ジョブ型(派遣社員)は、本来、指示されたこと以外はやらなくて良いです。

これを聞いて、違和感を覚えた方もいるでしょう。

そのぐらい日本企業では、派遣社員であっても指示待ち人間は好ましくないとされています。

それでいて、明確な指示ができる人は稀で、不明確な指示を明確化できる派遣社員もまた稀です。

もっと言うと、指示の一番大事な部分である「やってもらえますか?」が言えない人が多いです。

ジョブ型が日本企業に馴染まないのは、メンバーシップ型特有の「空気で人が動く」と信じる「テレパシーネジメント」が弊害となっています。

奥ゆかしさは日本人の良いところでもありますが、ここでは裏目に出ています。

『「自営型」で働く時代 ― ジョブ型雇用はもう古い!』では、日本にメンバーシップ型が根底にあり、ジョブ型が馴染んでいないことは、「自営型」に移行する上では利点だと述べられています。

自律的に活動すると何が良いのか

自律的に動けば職務での実績が大きくなり、評価されるようになります。

評価が高まれば、やりがいのある仕事を任せてもらえます。

やらされる仕事よりも、やる気が出やすいため、エンゲージメント(≒仕事へのハマり具合)が高くなります。

時間を忘れていつの間にか帰る時間になっていたりします。

また、自律性はどの企業でも通用するため、転職後も問題なくやっていけるようになります。

自律性を身につけて自営型で働く

まずは与えられた課題を確実にこなすことが大事です。

与えられた課題を確実にこなすことで、職務に関する生の情報を得ることができます。

そして、その企業および業界で基礎となる職務遂行能力を身につけます。

与えられた課題をこなせるようになった後は、課題を設定し続けることが大事になります。

課題を設定することは、「仕事を作る」と表現される方もいます。ベテランになれば自ら仕事を作ることができるようになります。

仕事を作りすぎて帰れなくなって、新しい人を雇う→経済が成長するという好循環が生まれます。

課題設定には、職務に関する情報のインプットが不可欠で、職務に関する情報に積極的にアクセスする必要があります。

具体的には、関係各所の調整を積極的に行ったり、顧客や同僚、委託先担当者や社外人脈とのコミュニケーションを活発に行うことが大切です。

そうすることで、課題設定に必要な情報を入って来やすい状態にします。

ここまでできるようになれば問題なく「自営型」で働けるようになります。

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